医療機関では、数多くの検査治具を取り扱っています。点滴や採血用の針であれば、基本的には使い捨てとなるのが一般的です。しかし、手術用のメスなどは使うたびに消毒・洗浄をしており、これらはまとめて検査治具と呼ばれます。以前は専門スタッフが在籍をしていて、毎日各部署を巡回しながら回収をしていました。
その後、煮沸消毒をおこなって再び使えるようにするのが一般的です。現在ではさらに高度な検査治具専用の洗浄装置が大学病院などに導入され、効率良く作業を推し進められるようになりました。ここでは簡単に、その検査治具専用洗浄装置について解説をしていきましょう。装置の名称はプラズマ装置と呼ばれており、陽電子によってウイルスや細菌を消滅させることが可能です。
これらは100度以上の高温にさらすと消滅をするため、以前は煮沸をされていたわけです。しかし、水を高温で維持するには常に蒸発する分の水を供給する手間もかかりました。一度に洗える検査治具の数も限られるため、決して効率的な作業とは言えなかったわけです。それとは反対にプラズマを用いれば、水を使用する必要もなく約10分程度で大量の用品を洗浄することもできます。
昨今では感染予防対策として、スリッパなど他者と共用する用品にも使われるようになりました。陽電子のみしか使用しないため、人体に悪影響を与えることもなく、精密機器にも対応できるのが魅力といえる装置といえるものです。