すでに多方面において導入されている赤外線を使った非破壊検査ですが、研究も進んでおり、さらなる分野への転用も予想されています。現在使用していない方でも、研究結果を読んで使えそうな場合には導入を検討してみても良いでしょう。まず興味深いのが、すでに建設されているコンクリート製の橋脚への活用です。長年使われている橋脚は、コンクリートが劣化してひび割れが発生し、強度が落ちてしまいます。

そこで耐震補強工事として鋼板を巻きつける工法があるのですが、強度を上げるには橋脚と完全に一体化させる必要がありました。そこで使われたのが赤外線による非破壊検査です。これを使うことで巻き付けた鋼板と橋脚との間に隙間が発生しているかがわかるようになり、作業の精度をあげられるようになりました。温度を発しない物体であるため液体窒素を用いて強制的に冷やす必要がありますが、欠陥部を測定しすぐに修繕できるようになったのは大きな改善点です。

もう一つは、工場などで用いられている大型の製造機械に関する保守検査です。金属製の部品が多く使われたこれらの製造機械は、使い続けることで各部が劣化し強度に不安が生じます。一方で現在も使われているだけに、停止して検査するのは難しいものがありました。ここでも赤外線サーモグラフィーを使って、非破壊検査が行われました。

具体的には疲労センサを機械の各部へ取り付けることで、荷重によりどのような亀裂が発生するか監視する仕組みです。温度変化を元に力のかかり方もわかるため、原因箇所の特定にもつなげることができます。カスタムソケットのことならこちら

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